小児の便秘症の診断

経口摂取された食物が主に小腸で消化吸収され、その残渣が大腸で水分の再吸収を受け固形の便が形成されます。直腸に達した便は排便反射により肛門括約筋の弛緩を引き起こし、また便意によって意識的に腹圧をかけ(いきみ)排便を行います。これらの過程に何らかの障害が生じた場合に便秘となります。本邦小児における便秘の頻度に関する詳細な報告はありませんが、2-4%と考えられています。表2(5)に2016年の乳幼児栄養調査の結果を示しますが、排便の頻度が「4~5日に1回」「週に1回」、さらに「便秘の治療中」を合わせると2%となり、排便が「不規則」の2.6%の一部にも便秘が含まれるとすると、やはりその頻度は2~4%程度と考えられます。

表2 小児の排便習慣

問診においては、排便回数、便性、便量、血液の付着の有無のほか、胎便排泄遅延の有無、授乳内容や量・時間、腹部膨満、腹痛、肛門痛、嘔吐、下痢、遺糞などの症状を聞きます。診察上では、成長・発達、顔貌や神経学的異常、腹部触診上での便塊の触知、肛門裂傷、直腸指診における巨大な便塊の触知などを診ます。臨床検査では、腹部単純X線検査や腹部超音波検査において、大腸内に溜まった便の量を確認します。二分脊椎の所見である推体の変形などにも注意します。一般血液検査や尿検査によって、内分泌・代謝疾患の鑑別を行います。消化管疾患の診断には、注腸検査や内視鏡検査の必要性を考慮します。

【参考文献】

  1. 5. 厚生労働省.平成27年度乳幼児栄養調査結果https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000134208.html( 2023年9月閲覧)