6.おわりに

出血は子供によくみられる症状です。反復する出血や止血困難な場合は先天性の出血素因や何らかの基礎疾患の存在が疑われます。血友病は最も代表的な先天性凝固障害症です。血友病の治療は凝固因子製剤による定期補充療法の結果、出血回数が激減し血友病の子供たちのQOL(Quality Of Life)は大きく改善しました。また、血友病の治療の課題であった頻回の静脈注射やインヒビター保有例の治療もバイスペシフィック抗体製剤の開発により解決されようとしています。また、遺伝子治療に関する臨床研究も急速に進み、医学の進歩とともに、血友病の治療が進化しており、血友病治療の目標が正常化に向かっています。血友病以外の先天性出血性疾患の治療はまだまだ遅れています。