総合討論(13)

橋本 今、そうやっていろんな情報が出ていますので、じゃあネットに載っているから、そうですねとか、違いますねと言うわけにもいかないですし、それから、マニュアルが好きな親御さんがやはり多くて、「ここにはこう書いてあった。だから、こういう育て方がいいと思うんだけど、先生はどうですか」というようなご質問をされる方も多いかなと思います。

それが必ずしもいけないということではないのですが、やはり今の親御さんのそういったスタイルなんだろうと思います。ですから、そこを頭ごなしに、「インターネットに書いてあることは、うちの園は関係ないです」と言うわけにもいかないですし、マニュアルが悪いと言うわけにもいきませんので、やはりそこを一緒に話を聞きながら、「そこにはどう載っていましたか。どう書いてありましたか。じゃあ、お子さんについて一緒にチェックしましょう」と。そんな時間的余裕はないと言われてしまうかもしれませんけど、親御さんがそう言ってくることに関しては、耳を傾けて、一旦は受け入れていく。その上で、園での様子はこうですねと保育者の先生側からの考えを伝えていくことが大事だと思います。

先ほどから、共通理解とか、連携という言葉を出していますが、最初は共通理解というのはないわけです。共通理解はどうやってしていくかというと、やはりお互いの見解を出し合った上で、もしかすると先生が言っているとおりかもしれない、もしかするとお母さんが言っているとおりかもしれない、というやりとりを通じて共通理解はでき上がっていくわけですから、やはり親御さんからのそういう主張も一旦は耳を傾けていく必要もあるのかなと思います。

前川 どうもありがとうございます。