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設立80周年記念 第35回母子健康協会シンポジウム(東京会場)
「保育における言葉とコミュニケーション」子ども達と保護者と共に育ちあいつながりあう保育

保育園の親子コミュニケーション(7)

社会福祉法人杉の子会エイビイシイ保育園園長 片野 清美先生

まとめとなりますけれども、今の若い人は、LINEとかそんなのが好きですね。私が言っていないことでも、一日にして職員全部に行き渡っている。だから怖いですよ。言っていないことを言う。LINEで親の悪口も言っているかわからない。だから、LINEというのは余り好きじゃありません。私は、できないから。直接手紙を書くとか、話をしてあげるとか、そんなふうで行こうと思っています。

夜間保育園というのは、長時間ですが、とってもスムーズに保育しているんですね。泊まりの職員は、昼3時から入って朝の7時まで、ゆっくりしたペースで子どもたちとご飯を食べて、お風呂に入れて、寝るときに背中をゆっくりトントンしてあげるとか、そういうこともきちんと心得てみんなやっています。

そして親子関係は、一緒にいる時間の長さじゃないんですね。私はそう思っています。かかわりなく接してやるのが重要だと思っています。

最後に、私の理事長がよく言いますけれども、人間、80%、90%を生み出しても無理なところがある。普通平均、50%ぐらいでいいということです。だから、それを徹しています。ちょっと安心しています。

私も忙しくて、家庭では主婦もしています、子育てもしている。犬の散歩も行っている。何やかんや忙しいですけれども、そういうふうに考えてもらったら、職員に対しても、あんまりできなくてもいいじゃないですか。一日ゆっくり終わったらいいことだし、ケガがなかったらいいことだし、と思ってやったら、子どもってかわいいし、職員もかわいいから、何でも受容できる。私も子どもを6人産みました。主人と一生懸命育てました。女の子も男の子もいますが、保育士の資格を取ったのが4人おります。保育の道を歩んでくれたり、また別の仕事をしたりしていますが、私自身の生き方も、とてもいいなあと思ったり、まだまだ、こうやって新宿の保育、東京の保育に寄与できるかなと思っています。

皆さんも、保育者とか、幼稚園の先生とか、福祉関係にいる人たちは、心がやさしい人ばかりじゃないですか。気がやさしくて、力持ちで、本当にやさしい人が多いと思います。だから、頑張って、一歩でも保護者のことを考えて、子どものことを考えて、働いていただきたいなと思います。愛情を持って話したらとってもいいですよ。親も、ありがたいなといって感謝していると思います。

私は寅年で、B型で、イケイケドンドンだから、大変だなあと思います、自分で。でも、子どもってかわいい。親もかわいい。だから、少しでもお世話させていただくことに幸せを感じる私です。

どうもありがとうございました。(拍手)

前川片野先生、どうもありがとうございました。訥々といろいろなことをお話しになりましたけれども、その底に流れる、人間性豊かな先生の生きざまですか、そういうことをぜひくみ取っていただけたらと思います。たくさんの方が先生のファンになったと思います。先生どうもありがとうございました。

引き続きまして、臨床心理の専門家の吉田先生に講演をいただきます。先生は、保護者や子どもたちのために、ほかの職種と連携して仕事ができる数少ない臨床心理の先生の一人です。

それでは、「気持ちに寄り添う言葉」について、お話を伺います。先生、よろしくお願いします。

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