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設立80周年記念 第35回母子健康協会シンポジウム(東京会場)
「保育における言葉とコミュニケーション」子ども達と保護者と共に育ちあいつながりあう保育

保育園の親子コミュニケーション(2)

社会福祉法人杉の子会エイビイシイ保育園園長 片野 清美先生

24時間になったのは、その後、たった1時間のすき間がある時間帯に、看護師や、ほかの、夜使っているお母さんたちが二重保育をしないといけなくなりました。看護師さんが多かったから、院内に預けて、それからうちに預けると、二重の保育生活が始まったり、保育料も二重で発生したり、いろいろなことが大変でした。

その中で、どうにかして通所施設として24時間をつなげていける保育園でありたいと思って、行政に少しお願いして運動しました。そうしたら、1年後に厚労省より、基本時間を11時から22時までの11時間開所、その後、11時より前が朝型延長、22時以降が夜型延長ということで、24時間につなげたわけです。そうすることによって、多種多様な保護者みんなが就労支援のたくさん恩恵を受けるようになったわけです。

東京で24時間開所の夜間保育園というのは私のところ1カ所なんですよ。東京都に何千カ所という認可保育園があって、今でも、どうしてだろうな、もうちょっと夜間保育園が増えてくれたらなあとか、そんなことをいつも思っています。

でも、私たちは、沖縄から帯広まで全国で86カ所ぐらいの保育園で、小さい団体ですが、「全国夜間保育所連盟」というのをつくっています。きのう、おとといと、一泊二日で大磯で神奈川県大会がありました。夜間で頑張っている保育者とか、法人の先生たちがみんな集って交流会をするのですが、東京は増えないですね。本当に必要にしている子どもたちが各区にたくさんいるのに、繁華街を抱えているところの子どもたちがたくさんいるのに、本当にかわいそう。新宿区にもまだベビーホテルは12カ所ぐらいあります。まだ、うちに来て入れる子どもたちは幸せです。まだまだ必要としている子どもたちに、たくさんそういう施設をつくってあげられたらなと思います。

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