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子ども達の脳と体の発達

文教大学教育学部特別支援教育専修 教授 成田 奈緒子先生

どんな動物の脳もからだの脳育てから

では次に、子どもの「からだの脳」をしっかり丈夫に育てるためには、大人は何をしなければならないかを述べましょう。からだの脳は五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)から脳に入る刺激を繰り返し受けることで育ちます。中でも最も大切な刺激は、「太陽のリズムに従う」生活です。具体的には、太陽と共に目覚め、夜は太陽が沈んだら寝付いて、十分な睡眠時間を取ることを毎日繰り返すことです。そうすれば自然に朝から空腹を感じて食事をバランスよく摂れ、筋肉を大きく動かして運動することができます。この脳を最初の五年間でしっかり作るために大人が心がけることはただひとつ、とにかくまずは子どもをしっかり早起きさせることです。太陽の光を毎朝繰り返し視覚で刺激することから、すべての脳作りが始まります。

どんな動物も、生まれ落ちた日から太陽のリズムに従って生活を始めてからだの脳を育てます。動物で、もしこの脳が育たなければ大変です。起きるべき時に起きられず、空腹を感じないために狩りにもいかず、餌を食べずにいたら動物はどうなるでしょうか?そう、すぐに生命が途絶えてしまいます。人間も動物です。まずは動物として生命を維持する機能をしっかり作らなければ、いくら「お利口さん」でも生き延びることができないのです。

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