母子健康協会 > ふたば > No.73/2009 > 特集 小さな挑戦者たち−木更津社会館保育園− > 「森・里山の保育−すがすがしい子供たち」 > のどかさと緊張が表裏一体の「森・里山の保育」
特集 小さな挑戦者たち−木更津社会館保育園−
「森・里山の保育−すがすがしい子供たち」
木更津社会館保育園園長 宮崎栄樹さん



のどかさと緊張が表裏一体の「森・里山の保育」


 森・里山は、子どもたちを活発にし、覚醒させ、同時に安心させます。これはたぶん森・里山が自律神経系の機能を活性化し、特にセレトニンなどの分泌を促すからでしょう。本園で静かであった子どもの声が大きくなったり、体の動きがより活発になったりするのはよく見られる反応です。
 同時に森の指導者直井洋司氏は、子どもたちに森の危険性を知らせることを忘れません。まむし・スズメバチ・クマンバチ等、本物の毒虫をつかまえて、子どもたちに見せたりします。自然の脅威を排除せずに共存することは、私たちの里山保育の原則です。「害虫という虫は、本来いない。」と直井氏は断言します。自然に対する謙虚さを原点として伝えつつ、森・里山で遊ぶことの基本姿勢を子どもたちに伝えます。(1)子どもたちは扶け合うこと(2)弱い者を強き者達が擁護すべきこと(3)強い者はえばらないこと。このような教育は、自然という、美しく、時に恐ろしくもある体験を経て始めて、子どもたちに伝えられることです。かくして発展途上国の子どもたちのように、ニコニコと知らぬ人を受けいれつつ、なれなれしく甘えることのない、さわやかな子どもたちが育っていくのです。




母子健康協会 > ふたば > No.73/2009 > 特集 小さな挑戦者たち−木更津社会館保育園− > 「森・里山の保育−すがすがしい子供たち」 > のどかさと緊張が表裏一体の「森・里山の保育」
事業内容のご紹介 協会の概要活動の概要設立の経緯協会のあゆみ健康優良幼児表彰の歴史
最近の活動のご紹介
小児医学研究への助成 機関誌「ふたば」の発行シンポジウムの開催 Link:Glico