母子健康協会 > ふたば > No.70/2006 > 子育ては皆で楽しく > 日本子育てアドバイザー協会の成り立ち(5)
子育ては皆で楽しく
NPO日本子育てアドバイザー協会 理事長
国際医療福祉大学 客員教授 熱海病院小児科

木下敏子



日本子育てアドバイザー協会の成り立ち(5)


●子育てへのアドバイスと活動場所は?
 最近、親教育の重要性がクローズアップされてきていますが、その基盤となる子育てをどうするかは更に重要なことと思います。ですから子育てアドバイザーの役割はさらに重要になってきています。子育てアドバイザーの活動で重要なのは、子どもが成長するにつれて、何が起きる可能性があるかを母親に教えてあげることです。これからのことを予測できると不安が減り、今大変な現状があったとしても乗り越えていけるのです。
 例えば、子どもに何かをやらせると、時間がかかるし服や部屋が汚れてしまうことはよくありますね。母親はそれを我慢できずに、自分でやってしまいがちです。しかし、<あと数回やれば子ども自身でちゃんとできるようになる>というように先が見えていれば、母親は忍耐強く子どもにやらせることができます。そういった母親への教育が大事なのです。そのような対応が子どもを自立させ母親の負担を軽くし親子によい結果をもたらします。このようなことを母親に気付かせてあげるのが、子育てアドバイザーの役割なのです。子育てアドバイザーの活躍はこれからの世代を担う子ども達を心身ともに健康に育てるので日本の将来のためにも重要です。
 では、実際の活動場所にはどのようなところがあるのでしょうか?アドバイザー派遣のところでも少し触れましたが、 いくつかの活動場所があります。1つは大手スーパーやデパートの中の赤ちゃん休憩室を使ったアドバイサー活動です。アドバイザーは決まった曜日と時間に休憩室にいて母親の相談にのっています。親は子どもや自分自身の心配ごと、困っていることなどを話すだけでイライラが収まり、笑顔で赤ちゃん休憩室を出ていくのをアドバイザーはよく体験します。そして、そのような会話の中から自然に解決策が見つかることも多く、たいへん喜ばれています。そしてスーパー、デパートなどには両親が揃ってみえることが多いので、母親だけでなく父親も一緒に相談できるという利点があり貴重な場でもあるのです。




母子健康協会 > ふたば > No.70/2006 > 子育ては皆で楽しく > 日本子育てアドバイザー協会の成り立ち(5)
事業内容のご紹介 協会の概要活動の概要設立の経緯協会のあゆみ健康優良幼児表彰の歴史
最近の活動のご紹介
小児医学研究への助成 機関誌「ふたば」の発行シンポジウムの開催 Link:Glico