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子育ては皆で楽しく
NPO日本子育てアドバイザー協会 理事長
国際医療福祉大学 客員教授 熱海病院小児科

木下敏子



日本子育てアドバイザー協会の成り立ち(2)


●アドバイザー養成講座の内容は?
 では、子育てアドバイザーは実際にはどのようなことをするのでしょうか ? そして、どのような資質が求められるのでしょうか ?
 子育てアドバイザーとは、『妊娠中から思春期までの子育てに不安を抱えた親の話をゆっくりと聴き、必要があればアドバイスもできる人』のことです。大事なのは、子育て中の母親の心を聴いてあげられることです。母親の心により添い、共感し、子育ての知恵を伝え、互いに喜び合うことができる人、これがアドバイザーなのです。
 アドバイザーになるには男女を問いませんし、年齢も問いません。しかし、人格的には、優しくて大らか、愛情深くて出しゃばらない、苦労することを嫌がらない、その上に、品位のある人という厳しい条件があります。相談にあたっては広い知識をもち、臨機応変に対処でき、世の中の現状をよく知っていて必要な情報をキャッチできることが大切です。そして人の話を素直に聴くことができ、可能ならば子育て経験があることが望ましいと思っています。
 このような理念のもとに平成11年に任意団体を立ち上げました。1年間いろいろと討議を重ねて、アドバイザーを養成をすることを決めました。初級、中級、上級の講座をうけた後に試験を行い合格者に子育てアドバイザーの資格を与えることにしました。子育てアドバイザーが育った時点から、相談事業を開始するという方向で活動を始めるという計画をたてました。しかし、準備に2年弱かかりましたので、実際に養成講座をスタートしたのは平成12年の秋からでした。
 その時の受講希望者は、40名の募集に120名の応募があり、時代が子育てアドバイザーをもとめている現状をヒシヒシと感じました。さらに2年経った平成14年4月には、任意団体から特定非営利活動法人(NPO)へと移行することができました。そして、平成18年4月からは大阪校が開講しました。
 子育てアドバイザー養成講座の受講生の多くは、地域の子育て支援ということもあり、初期にはボランティア活動をしている又はする予定の人達や主婦などでした。しかし、最近では、保育士、看護師、幼稚園教論などの専門職の参加が増えてきています。


●この養成講座の受講動機は?
 受講動機はさまざまで、主婦の場合は、自分の子育て経験を社会のために活かしたいという気持ちから受講する方が多かったようです。最近では定年間近の方が、定年後に自分の今までの経験(保育士、幼稚園教師、看護師、栄養士など)を活かして活動したいという受講動機もあります。現役の保育士さんの場合は、子どもが好きで保育士になったのに、いざ働いてみると母親からの相談が非常に多くその対応に困ったので受講した等の理由もありました。



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