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「子どもの心身を蝕む社会環境 NO.2」 - 身辺な環境や幼児教育の大切さ -
こども心身医療研究所所長 冨田和巳


社会で求められるもの


 私たち人間は社会動物ですから、無人島か深山に一人で行けば別ですが、現代社会で生活していくには、他人と共同生活するために、対人関係を適切にとれることが最低限求められます。これは「他人を信頼する」ことに始まりますが、それには「自尊心」と、自分の気持を上手に表現する「自己表現能力」が備わっていることが必要になります(表1に示しています)。
 もちろん、これ以外に「明るさ」「優しさ」や「芸術的能力」「スポーツが上手」「勉強ができる」など、備わっている方がよい能力もありますし、逆に多くの欠点もそれぞれもっています。しかし、基本の三つが育っていれば社会生活は十分送れ、欠点は社会生活を送る中で改善させることも可能です。このことは、ほとんどの人が欠点を持ちながらも、社会生活をそれなりに送っていることで証明されています。以下、この三つの形成を私の「図示による心の発達仮説」を使って説明していきます。
(表1)



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