脂質とは

 脂質には、なたね油、ごま油などのように常温で液体の「油」と、バター、マーガリンのように常温で固体の「脂」があります。

どんな働きをするのですか

 脂質は体内で1gあたり9kcalとなり、三大栄養素のうち最も高いエネルギーになります。脂質には体の中でつくることができない必須脂肪酸が含まれており、体の細胞膜の成分やホルモンの材料などになっています。不足すると、発育の障害や、皮ふ炎の原因になったりします。
 さらに、脂質は油脂に溶ける脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・Kなど)の吸収にも役立っています。

どれくらいとったらよいですか

 詳しくは年齢によって異なりますが、成人で1日に必要なエネルギーの20〜30%ほどを脂質からとるのがよいといわれています。これは1日2,000kcal必要な人では脂質はおよそ55gになります。しかし、食生活の欧米化にともない脂質の摂取量や摂取エネルギーに占める脂質の割合は増加しており、そのことがエネルギー過剰、肥満、生活習慣病の原因になっていることが指摘されています。
 現在、日本人全体の平均脂質摂取状況はおよそ25%であり、ほぼ適量であるといわれています。また、質の面からみた時も、日本人が摂取する牛肉や豚肉などの動物性食品、植物性食品、魚類からとる各脂質の割合は、ほぼ望ましいバランスといわれます。ただし、これはあくまで平均した場合のお話です。国民健康・栄養調査報告によると20歳以上で脂質のエネルギー比率が30%を超えてとり過ぎている人は、男性で約2割、女性で約3割もみられます。これらの人では適正なバランスになるようとり過ぎない注意が必要です。

脂質をとり過ぎないために

 脂質のとり過ぎは、ちょっとしたこころがけで改善できます。脂質の量を把握できる便利な方法に、"調理や食べる時に使う油脂"と、食品中の "素材に含まれる油脂"に分ける考え方があります。
 例えば、脂質を1日に55gとる場合、"調理や食べる時に使う油脂"は15gほどが適量の目安です。これは朝食のトースト用バター(うすくぬって1枚に5g)と、昼食または夕食での油料理1食分(天ぷらやフライなど1人前に含まれる油10g)を合計した量にあたります。いつもこれより多いという人はとり過ぎの可能性があります。次に、食品中の"素材に含まれる油脂"をとり過ぎないようにするには、肉の脂身の多い部分や、高脂肪の乳製品をひかえるなどの配慮をしましょう。

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