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6.クレアチンについて|6-1.クレアチンとは

クレアチンとは

イラスト
  • 人が運動を行なう際には、
    アデノシン三リン酸(ATP)が加水分解する際に
    発生するエネルギーが使われます。
    身体の中のATPの量には限りがあるので、運動を続けるためにはATPを再合成しなければなりません。
    ATPを再合成するためには
    ①ATP-クレアチンリン酸系、
    ②乳酸系、
    ③有酸素系があります。
    ATP−クレアチンリン酸系は無酸素運動時の最もすばやいATP合成が可能で、 単位時間当たりのエネルギー産生量は最大です。

  • PCr+ ADP+水素イオン(H+) ⇔ ATP+Cr
  • クレアチンはアルギニン、グリシンおよびメチオニンの3種類のアミノ酸から作られるものです。体内のクレアチンは、95%が骨格筋内に存在し、肝臓、腎臓、膵臓で合成されます。体内のクレアチンの約60%はクレアチンリン酸(PCr)として存在しています。
  • 体重70kgの人のクレアチンの体内量は120〜140g程度で、1日に約2gのクレアチンが代謝され、クレアチニンとなって尿中に排出されます。
  • クレアチンを摂取することにより、筋肉内のクレアチン濃度が増加することが分かっており、体内のクレアチン量を高めるために摂取することをクレアチンローディングと言います。数多くのスポーツ選手が実際にクレアチンを摂取しており、一般的には、20g/日の量のクレアチンを1週間程度続けて摂取する方法で行われています。
  • 食品中には肉や魚に比較的多く含まれますが、含有量は食品1kgあたりに5g程度で、クレアチンローディングに必要となる量を摂取するためには、多量の食品を摂取しなければなりません。
  • クレアチン摂取の効果を調べた研究は数多くあり、多くの研究において短時間・高強度運動のパフォーマンスを向上させたと報告されています。

Cr摂取により運動パフォーマンスの向上を示した主な研究の一覧図

 

運動形態

運動×セット数
/休憩時間

パフォーマンス

Balsomら(1) 自転車運動
(140回転/分)
6秒×10セット
/30秒
後半のセットでより高い
ペダル回転数を維持
Birchら(7) 自転車運動
(80回転/分)
30秒×3セット
/4分
ピークパワー、平均パワー
総仕事量の増加
Greenhaffら(21) 膝伸展
(180度/秒)
30回×5
/1分
2,3,4セット目のピークトルクの低下の抑制
Vandenbergheら
(46)
膝伸展
(180度/秒)
30回×3セット
/1分
20回×4セット
/40秒
10回×5セット
/20秒
総発揮トルクの増加
Hamsら(25) 走運動 300m×4セット
/4分
1000m×4セット
/3分
最終セットおよび
セット合計タイムの短縮
ベストタイムの短縮
Peyrebruneら(34) 水泳 50ヤード×8セット
/1.5分
タイム遅延率の減少
セット合計タイムの短縮
Volekら(49) ジャンプスクワット
(30%max)
ベンチプレス
(10RM)
10回×5セット
/2分
可能な回数×5セット
/2分
ピークパワーの増加

反復回数の増加

(高橋英幸、1999)

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